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ディー・シー・シー株式会社は、ヒアリング・デバイス「プレスティンⓇ」を開発・製造・販売する会社です。

騒音下で聴診音を聴別する
ドクターヘリ用聴診器開発に成功
Prestin® Dr.Heli System


救命救急において生死を分ける最も重要な因子は“時間”。心疾患や脳卒中などの病気、交通事故や災害による多量の出血といった緊急事態では、適切な初期治療を受けるまでの時間が短いほど、生存の可能性が高まります。国土の広い米国で救急搬送の「15分ルール※」を確保する目的でドクターヘリが導入されました。しかしながらヘリ機内では騒音のために聴診器が使えず、そのため救命率が上がらない問題があります。

※ 15分以内に手当をしないと救命率が50%以下になる「15分ルール」の為、救急搬送に於いてカーラーの救命曲線「15分ルール」は大前提です。その「15分ルール」の根拠は、 ①心臓停止後約3分で50%死亡 ②呼吸停止後約10分で50%死亡 ③多量出血後約30分で50%死亡

今やドクターヘリは全国で53機、年間出動回数25,000回に及ぶ救急搬送を行っていますが、機内では騒音が大きすぎて搭乗医が乗っているにも拘わらず搬送中は聴診器が使えません。そのため搬送中の救命率の指標である「15分ルール」が確保できていない問題があります。
ヘリコプター内はプロペラを駆動するジェットエンジンが屋根の上にあるため、最大で120dBもの騒音値があり、電子聴診器の音量を増幅してもヘリコプター内の騒音にかき消されて聴診音を聴くことは不可能でした。
しかし騒音は空気を媒体にする粗密波(縦波)で、鼓膜を通してのみ聴感覚器官に伝搬します。音(粗密波)を「鼓膜」を使わずに聴くことが出来れば、ドクターヘリの騒音下でも聴診器が使えます。

弊社は、感音性難聴患者の補聴を可能にした独自のトランスデューサー「プレスティン®」を開発しました。このプレスティン®は、鼓膜が欠損していても音声を脳で聴くことができる世界で唯一のスーパー骨伝導リスニング・デバイスです。耳からの音を遮断しても聴診音を聴くことができるため、この度この特徴を活かしてドクターヘリ用補聴器システムを開発しました。